中国で内外から資金を呼び込むキャンペーンが始まった

6日上海総合指数が急騰したことにより、アメリカに上場する中国株ETFも9.5%上昇した。
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1日の上昇率は2015年以来となっている。

 

中国当局は香港を巡るどさくさで中国市場の資金流失が続いていたことの対策として、中国国内で上場する企業を推進などの施策が株式市場でも好感される格好となっている。アメリカと同様中国でも株式投資ブームが高まっており、個人投資家の資金を引きつけることも資金呼び込みキャンペーンの狙いである可能性もある。

 

失業率
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最悪期の6.2%から現在は5.9%まで低下。
依然高い水準で警戒は必要だがピークを脱した可能性がある。

 

消費者信頼感指数
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新型コロナウイルスにより弱いデータが反映している。
欧米のような手厚い消費者支援がなされていないので、しばらく低迷した数字が続く可能性がある。

 

製造業PMI
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中国では他国より早く製造業PMIがV字回復している。
2カ月連続プラス成長しており、どの国と比べても評価の高い数字だ。

 

外貨準備
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2-3月には外貨準備の減少が際立っていたが、5月6月にかけて急ピッチに増やしている。


上記統計を総合的な観点で評価するならば、依然対米によるリスクはあるものの、着実に回復しているのが分かる。
6日中国株の上昇は過剰流動的であるという指摘もあるが、世界の市場を見てもオーバーバリュエーションしていない市場の方が少ないのではないか、と思っている。
しっかりと時期を理解すれば、今の局面というのはオーバーバリュエーションを利用した方が投資として得策である可能性が高いと思う。