日本人投資家、豪市場撤退で豪ドルは・・・

7月8日に発表された対外証券投資で日本人投資家によるスペイン債買いが過去最大に膨らんだことが業界で話題になっています。

 

日本人投資家によるスペイン債資金流入の原因はオーストラリア市場からの撤退!

日本人投資家によるオーストラリア債は1550億円の売り越しとなりました。

今年1月を除くと昨年11月から売り越しが続いています。

オーストラリア債大口の買い手は日本人投資家でした。

 

 

何故日本人投資家はオーストラリア市場から撤退するのか?

1番大きな理由は豪中銀の利下げです。

金利で稼ぐ日本人投資家にとって、利下げは資金引き上げの原因となります。

豪中銀は今年に入って2度利下げをしています。

豪中銀政策金利は過去最低の1.0%です。

比例して豪10年債利回りも過去最低水準まで下落しています。

(豪10年債利回り 日足チャート)

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豪ドルはどうなる?

スワップ投資の代表格である豪ドルは、日本人投資家によるオーストラリア市場撤退で一段と豪ドル安に進む可能性が高まります。

 

8日発表された対外証券投資を受け今日の豪ドルは下落しています。

(豪ドル/米ドル 4時間足チャート)

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豪中銀政策金利を1.0%に引き下げて、すぐにG20などで米中貿易戦争休戦があり、合間をぬって豪ドルは上昇していました。

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しかし米選挙期間は米中交渉の進展や後退もない、、というのはマーケットも織り込んでいるので

日本人投資家のオーストラリア市場撤退が懸念材料として重くのしかかる可能性があります。

 

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FRを引くとFR38.2がある1日安値を下抜けしています。

次のサポートラインはFR61.8の0.6913です。

0.6913は下落基調に戻すか否かの重要なサポートラインになると思われます。

もしFR61.8の0.6913を割るようなら日足のトレンドラインに沿った下落トレンドに再び戻ると思われます。

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