2020-01-01から1年間の記事一覧

再び債券市場に目を向ける投資家

アメリカで新型コロナウイルス第二波感染が広がる中、債券市場では景気回復の鈍化を織り込む動きが強まっています。米国・5年債利回りは過去最低まで低下。 米国債ETF6月と7月に史上最高レベルの巨大な出来高を形成、大規模な資金流入が確認されています。 …

金鉱株、銀、銅の長期チャートの変化

金価格の上昇により貴金属全般が買われています。特に安く放置されていた金鉱株、銀、銅に見直しが入り、金価格との連動を強めています。 金鉱株(HMY) 月足チャート2013年から続く低迷相場は時間をかけて鍋底を形成。底値入りを匂わす相場で重要になるのは出…

有効的な移動平均は2つの論理から成る

移動平均はトレンドやサイクル、投資心理を見る指標として有効的なツールです。それでは移動平均の期間はどのようにして定めればいいのか?それを議論するうえで有効的、もしくは効果的な移動平均はどのような論理から成り立っているのかを理解する必要があ…

ドラマ『ビリオンズ』、テイラーの印象的な言葉

ヘッジファンドを主題としたドラマのビリオンズに出てくるアナリスト、テイラー・メイソンが言った印象的な言葉です。 ゛株は生き物と似ています。例えばスズメ私達はスズメの抽象概念を作ることで、その行動を予測することが出来るのです。渡りのパターン、…

中国は最大貿易相手国を米国、欧州からASEANへ

14日に発表された6月貿易収支は予想を大きく上回り+464億ドル。内訳は輸出(前年同月比)0.5%増の2135億ドル、輸入(前年同月比)2.7%増の1671億ドルだった。 6月までの貿易額を見るとASEANは前年同期比+5%、これまで最大の貿易相手国であったEUは前年同期比…

中国で内外から資金を呼び込むキャンペーンが始まった

6日上海総合指数が急騰したことにより、アメリカに上場する中国株ETFも9.5%上昇した。1日の上昇率は2015年以来となっている。 中国当局は香港を巡るどさくさで中国市場の資金流失が続いていたことの対策として、中国国内で上場する企業を推進などの施策が…

トレンドは明白なシグナルが出るまで継続する

「トレンドは明白なシグナルが出るまで継続する」これはテクニカルアナリストのジョン・J・マーフィーの言葉だ。「現在のトレンドが未来でも継続する」という考え方であり、この手法は年月を経た今でも多くの投資家から熱烈に支持を受け続けている。 私もこ…

アメリカの労働、価格、ビジネス、消費はどうなっているのか?

現在の株式市場は高止まりして、高値圏でもみ合いが続いている。チャート上ではアイランド・リバーサルを形成しており、相場が下がる方に賭ける、いわゆる空売りポジションも増加している。直接的な原因となったのは新型コロナウイルスの感染第二波による懸…

アメリカ経済は活発化を示唆?急いでGDP予想を引き上げるエコノミスト

経済再開でモノの生産や雇用が回復し始めて、今後経済活動が活発化する可能性がある。12日に発表された6月消費者信頼感指数は78.9と前月と比べて6.6ポイント回復、依然として新型コロナウイルスの感染が拡大する前よりは低いものの、底打ちの兆しが出ており…

注目が集まるロビンフッダーの動向

若い世代に人気な株アプリ「ロビンフッド」は売買手数料無料化の先駆けとなり、2020年1-3月期に300万件の新規口座が開設され、取引額も急増している。 ロビンフッダ―(ロビンフッドで売買するトレーダー)の存在に注目が集まるようになったのは、米レンタカー…

最も有力なゴールデンクロスと、最も恐ろしいデッドクロスとは?

ゴールデンクロスやデッドクロスと聞くと一般的には短期、中期移動平均線のクロスやMACDなどのクロスを指すと思います。ただし、これらのサインはダマしに終わることも少なくないため過信し過ぎるのも禁物です。 私が有力だと思うゴールデンクロスと、最も恐…

上昇要因を調べることは意味がない?

S&P500は今週に入って3.67%上昇している。S&P500に投資している、もしくは投資を検討している投資家は「なぜ株はこんなにも強いのだろう」と上昇要因を一生懸命探している人が多いと思います。 『株が強いのはワクチン開発が順調だからだ』『株が強いのは…

デイトレードでリズムを掴むには?

SentimenTraderが株式市場で個人投資家の取引が活発化しているというデータを発表しました。多くはデイトレードです。日本でもデイトレードをしている個人投資家は多いと思います。しかし、90%のデイトレーダーは失敗に終わるというデータが出ている。実際…

ドルのボラティリティーサイクルと金融緩和

中央銀行は毎回、景気後退でドルを刷って、債券を購入して金利を下げている。これらのサイクルはバランスシートを膨らませることになる。金利引き下げや量的緩和により市中金利は大幅に低下している。米10年債券利回りは初の1%を下回る水準まで低下、FRBは…

米英・長期金利低下、ドイツは上昇?今後のユーロは?

新型コロナウイルスによる経済の影響は計り知れない。このような状況なので各中央銀行は大規模な金融緩和に踏み出した。アメリカとイギリスは政策金利をゼロに引き下げ、ドイツ(ECB)はTLTRO3をマイナス1%(実質利下げ)に引き下げた。さらに各国は大規模な量…

「今は割高?」と考えるだけ無駄?

新規失業保険申請件数は8週間で3600万件を突破して、失業率は14.7%にまで上昇した。ウォ―ル街のいたる所でも「実体経済と相場がかけ離れており割高だ」という声が出ている。S&P500は3月の安値から31.5%も上昇している。コロナショックによる下落幅をS&P5…

ウォ―レン・バフェットが懸念した公的マネー

ウォ―レン・バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイは第一四半期に約5兆円(497億ドル)の純損失を出しました。現在多くのメディアが報道しており、投資家の間でも話題となっています。 注目されているのはバークシャーが投資していたのは航空株です。い…

投資家の現金ポジションは2008年の水準で止まる可能性

今週の新規失業保険申請件数は383万件と予想の350万件を上回り、これで過去6週間の申請件数は3000万件を超えました。数字だけ見れば現在の経済状況に目を背きたくなりますね。 経済統計の弱い数字に反しリスク資産の値戻りが目立ちます。少し前のデータにな…

原油:買いシグナルと売りシグナル

13日、OPEC+で過去最大の日量970万バレル減産で合意。9日に暫定合意された日量1000万バレルより下回る減産量となりました。メキシコのサウジが求める削減量より少なかったことや、アメリカが協調減産に参加しなかったことが背景にあります。 市場参加者から…

過去最大の大幅減産?織り込めない市場

4月2日、トランプ大統領のツイートが話題を呼びました。『世界で日量1000万バレルの減産目指す』このツイートをキッカケに大幅減産の期待感が広がり、原油相場は一時30%急騰。大幅減産に対して、悲観と楽観が混じるようなムードになりました。 大幅減産に関…

チャートとファンダメンタルズ どちらが重要?

あなたが保有する投資ポジションが含み損を抱えてしまいました。その時のチャート状況はこんな感じです。この状況であなたはどうしますか? 恐らくこの状況で以下2点いずれかの行動に出ると思います。1. 急いで損切りする2. 急いでファンダメンタルズを確認…

個人投資家の参入は大歓迎だ?

3人のファンドマネージャーが個人投資家について、このようなコメントを残している。 『我々の利益は多数派が損をした金だ。多数派がやっていることは危険だ。』 『個人投資家の参入?大歓迎だ。』 『個人投資家の資金はバカな資金だ。』 ヘッジファンドなど…

新型コロナウイルスがもたらすリスクとは何か?

新型コロナウイルスの本質的なリスクは人体に与える影響ですが、今回は金融市場におけるリスクをテーマにしたものとなります。新型コロナウイルスの影響で今年1月から数えたダウ平均の下落幅は19日時点で-29%です。 新型コロナウイルスのリスクは大きく分け…

為替トレードにおける考え方

多くのマーケットアドバイザーや、株などの長期投資家は為替投資について、口を揃えてこのように言うでしょう。『為替には手を出すな!』為替市場は個人投資家が勝てないような仕組みとなっているからです。これはオーバーな表現ではなく事実です。FX会社を…

FRB、緊急利下げとQE再開 「何故このタイミングに?」

日本時間16日6時頃にFRBは緊急で1ポイントの利下げとQE開始の発表を行ないました。今回の利下げでFFレート0%~0.25%となります。QEの総額は7000億ドルです。内訳→財務省証券に5000億ドルと住宅ローン担保証券に2000億ドル 緊急利下げの実施で3月FOMCはキャ…

ロシア・ルーブル急落 ~ロシアリセッションの引き金に~

OPECプラス決裂のニュースが出ると原油先物は一時30%を超える暴落が起きました。 原油安の影響でロシア・ルーブルは一時10%を超える下落。世界の指数先物市場全体も大きく下げました。米国株先物やイタリア株先物はサーキットブレイカー(取引停止)が発動し…

FRB、0.5ポイントの緊急利下げ ~揺れる投資家心理~

3日NY時間にFRBが0.5ポイントの緊急利下げを実施しました。その後、直ぐにパウエル議長の緊急記者会見が開かれています。パウエル議長の発言で今後のマーケットに影響する可能性がある文言をまとめました。 ・リスクに備える為の利下げ(リスクというのはコロ…

心配な新興国通貨の下げ

2月24日株式先物が大きく下げてます。 キッカケは韓国、イタリアの感染者が増加して景気先行き懸念で世界の株価が売られました。 新興国通貨市場でも中国依存が強い国の通貨が下落しています。 韓国ウォン対ドル -1.03% マレーシアリンギット対ドル -0.8% 最…

アップル下方修正はプチショック程度?

アップルは1-3月期の業績見通しを下方修正して投資家に利益警告を出しました。要因は以下2点です。⑴ 新型肺炎の影響で、中国の組み立て工場の再稼働が遅れ在庫が不足している。⑵ 中国の販売店の短縮営業で客足鈍る。「売上高が見通しに達しない見込み」と声…

米国株への投機熱は霧吹きが必要?

12日の米国株は+0.65% 新高値を更新し続けています。低い失業率に過去最大の米資産、経済見通しは明るくバブルである兆候はありません。しかし、米国株が買われ過ぎている兆候はいくつか出ています。もちろん米国株の場合、買われ過ぎや行き過ぎたマーケッ…