個人投資家は逆指標?
今年に入りドル円は1.4%上昇している。小幅ながら緩やかな上昇で安定的だ。
しかし個人投資家の大半は現在のドル円を割高と感じているようだ。
これは個人投資家のポジションです。(IG証券)
ネットロングが37%、ネットショートが63%
ネットショートにポジションが傾いており、ポジション比率だけ見ると『皆が弱気ならロングはやめておこう』と思ってしまいます。
しかし、プロの意見は違います。
プロというのはヘッジファンドや大手金融機関のことです。
『ドルは市場が予想する以上に強くなるだろう』ラボバンク
『ドルは弱くならないだろう。落ち着け(弱気トレーダーに)』ゴールドマン・サックス
『ドルトレーダーにとって良い1年になるだろう。』キングスビュー・アセット・マネジメント
プロの予想を飲むべき、と言っているわけではない。
プロの予想が当たらないことも珍しくない。
私が言いたいのは個人投資家の予想は逆指標として見られることが多いということだ。
あるファンドマネージャーは個人投資家についてこのように述べている。
『個人投資家の参入は大歓迎だ。なぜなら彼らは我々の逆指標になるからだ。』
しかし、このようなことも起きている。
プロたちの買いが増加したマーケットは確かに上昇しているが、その後大きな調整が起きている。
理解しなければいけない事実として、私達個人投資家が『買いだ!』と思ったポイントは、ヘッジファンドや大口から見たら売りの好機となる。
何故ならプロは個人投資家より早くポジションを組むからだ。
プロは群集が熱狂する同じタイミングにポジションを組んだりしない。
個人投資家が利益確定する頃には買い、個人投資家が買いポジションを組むころにはプロは利益確定の売り注文を出している。
最初にドル円ポジションの話をしたので、実際にドル円チャートを見てみましょう。
確かにマーケットは高値にありますが5日移動平均線は向きで、200日移動平均線は下向きです。つまり、短期は上昇で、中期又は長期は下落になる可能性があります。