原油:買いシグナルと売りシグナル

13日、OPEC+で過去最大の日量970万バレル減産で合意。
9日に暫定合意された日量1000万バレルより下回る減産量となりました。
メキシコのサウジが求める削減量より少なかったことや、アメリカが協調減産に参加しなかったことが背景にあります。

 

市場参加者からは「(新型コロナウイルスによる)需要減に対して日量970万バレルの削減量では足りない」という声が多いです。
恐らくOPEC+も第二弾、第三弾協議という形で徐々に削減していく流れで一致している可能性があります。
f:id:thomasc:20200414203239j:image
14日サウジ・エネルギー相は「6月の協議でさらなる減産を進める」意向を示しており、トランプ大統領「日量2000万バレルの削減を目指す」とツイートしています。
f:id:thomasc:20200414203313j:image

 


(原油 日足 テクニカルチャート)
f:id:thomasc:20200414203324j:image
原油のテクニカルチャートで買いシグナルと売りシグナルが出ています。
買いシグナルとなっているのは1のポジティブダイバージェンス、売りシグナルとなっているのは2のCCI(商品チャネル指数)100の突破です。
今回は20日移動平均線(赤色)の戻りとCCIの「買われ過ぎ」がマッチしたような形で売りシグナルとなりました。

 

(週足 テクニカルチャート)
f:id:thomasc:20200414203341j:image
反転シグナルの指標として人気なMACDでは、まだゴールデンクロスは見られません。

 

(ルーブル・米ドル 日足 テクニカルチャート)
f:id:thomasc:20200414203418j:image
原油市場の行方に左右しやすいルーブルMACDゴールデンクロスと、20日移動平均線(赤)のブレイクで底入れが確認できています。

 

 


今後何度か重ねるOPEC+会議で、もし、トランプ大統領の言いうような「日量2000万バレル削減」を目指すなら、サウジが戦略的に増産した約1200万バレルを超える削減量となります。
各国が景気後退入りしていく中、原油需要は目減りしていく訳なので、日量2000万バレルの減産はある意味必要なのかもしれません。
そうなれば原油は大きく切り返し値上がりしていくシナリオになります。

 

因みに過去、全ての景気後退で原油は急騰しています。
f:id:thomasc:20200414203440j:image