「今は割高?」と考えるだけ無駄?

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新規失業保険申請件数は8週間で3600万件を突破して、失業率は14.7%にまで上昇した。
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ウォ―ル街のいたる所でも「実体経済と相場がかけ離れており割高だ」という声が出ている。
S&P500は3月の安値から31.5%も上昇している。
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コロナショックによる下落幅をS&P500は半分戻しているが、相場のように実体経済も急回復、もしくは回復の見通しが立っているわけではない。
そのため現在の相場が「割高だ」と思うのも分かる。

 

しかし、相場はそんなに単純ではない。
景気回復の兆しが見えなくてもFRBや政府による資金供給により株価が買われる、ということもあるので、実体経済に対して割高であっても、公的資金の供給量を考えると妥当にも思える。
つまり、現在の相場が割高かどうかを考えるのは時間の無駄な可能性が高い。

私も含め、相場モメンタムを重視する投資家からすれば、現在が割高かどうかは関係ない。

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S&P500長期チャートに2008年金融危機の安値からトレンドラインを引いてみると、現在はトレンドラインより上にある。
モメンタム投資理論でいうと全く慌てる必要のないチャート水準だ。
モメンタム投資は現在が割高で買われ過ぎているという考え方は一切持たないので、デッドラインが決まっている。
それはトレンドラインを割ってしまうことだ。

 

 

まとめると現在の相場のように実体経済に対して割高であっても、公的資金の供給量を考えると妥当である可能性もあるので、現在が割高かどうかの議論は多くのケースで時間の無駄であり、その議論のせいで投資チャンスを逃したり、出遅れたりする。